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サンドブラストの種類
サンドブラストには主に2種類があります。
- 循環式(重力式・吸引式)【エアー消費が大きい】 弱いが広く噴射するので広い部分に使用《狭い場所や深く削る作業には不向き》
- 直圧式(加圧タンク有式)【エアー消費が小さい】 噴射力が強いので狭く深く削る物に使用《広い場所にも使用できオールマイティだがタンクに砂を詰める時間が余分に必要》
循環式はサンドコックは使用しないで吹き出す部分のセラミックノズルの穴がФ5mm以上と大きいものが主流であまり詰まることはないと思います。
直圧式は砂が細いところを通る構造なので詰まりが頻繁に起こりやすいです。
詰まる場所
詰まる場所はほぼほぼ下記の2か所です。
- 1 サンドコックの砂量調整部(砂の出る量を調整するタンク下のバルブ)
- 2 セラミックノズル先端 Ф1.8 Ф2.6 Ф3.2(細くしぼって噴射する砂が出る先端部分)
やはり詰まりが一番多いのが砂が最初に通る細い穴のサンドコックです。

症状は【ノズル先端からエアーは出ているのに砂が出ない】です。
上記サンドコックは廃盤となり今は下記のサンド混合機を搭載したいます。

次がセラミックノズルの詰まりです。
症状は【何も出ない】です。

セラミックノズルはコンプレッサーの吐出量が足りていれば穴が大きくなっても使えます。
場所ごとの原因
サンドコックでの原因
そもそもサンドコックの役割が砂の落ちる量をぎりぎりまで少なく絞ることなので通る穴が狭く些細なもので詰まります。
- 金属系の対象物のとき多い原因はバリの欠片や小さいキリコやらせん状のキリコです。特に細いらせん状の切り粉は思いのほか簡単にフルイの網目を通り抜けやすくサンドコック上部でシッカリ留まり居座るので詰まる原因になりやすいです。(金属製が引っかかるとエアー逆噴射などでは取れない事が多いです。)
- 砂粒より大きなゴミは勿論ですがふるいの網目を通り越す細長物の・ほうきの抜けた毛物・髪の毛やこんな物でもか?と思ったのが、かーるいほんの少しのわた埃などです。
- エアー配管後などはテープシールの切れ端も良く原因に有ります。(ねじ山先端1~2山はシールを巻かない様にしましょう) 下のリンク記事も参考までにお読みください。
- 湿気ていて固まった砂という原因も有ります。(この場合は詰まるというよりいろんな所に貼り付いて動かない!落ちない!現象になります。)
- 湿気ただけなら乾かせば元に戻るので良いのですが、一番悪いのは油の混入です。元には戻りませんので(注釈1)油の混入し固まった砂は全て処分するのが懸命です。混入経路は加工した品物に付着していた事がほとんどです。(ワーク品の脱脂が不十分だった。)
注釈1 ラッカーシンナー等で洗浄すれば再生可能ですがコスト的に合いません。
参考までに上記リンクは、お暇が有ればお読みください。
ノズルでの原因
ノズル詰まりの原因も上記サンドコックと同じこともあるのですが、
- 他によく有るのがノズルの穴径より大きな番数番手の砂を使っていたなんてこともあります。
(例 Φ1.8ノズルに番数#46より小さい番手(注釈2)の砂は先端ノズルで詰まります。)
注釈2 番数は小さい方が砂の粒が大きくなります。
対策
応急対策
- ノズルの先端からエアーは出るが砂が出ない場合のサンドコック詰まりの応急対策としては先ずサンドコックのバルブを開方向へ大きく開閉を何度か繰り返す。
- 砂入りのタンクのエアーは抜いて噴射エアーのみを全開にしてサンドコック下からエアーをタンク内に逆流させる。この時ノズル先端をゴム製品などに当てて塞いでからすると良いです。(逆噴射)
根本対策
- ノズル詰まりは大きな穴のノズルに交換するか砂を細かい物に交換する。(ノズル穴Ф1.8mmは#46番手より大きい砂はノズル先端で詰まります)
- 砂の大きさに合った網目の網(振るわないと落ちないが、振るって砂が落ちるアミ)でフルイを2~3回実施した砂を利用する。(それでも細長いゴミに対しては100%ではない)
- 湿気ない容器に保管すること(少量なら空のペットボトルが現場での砂投入にも便利です。)
- 油を混入させない。(加工する物の脱脂をする)
一番最初の写真の様にサンドコックの上下に取り外し用のユニオンを入れておくと取り外してゴミを取る時にも明るいほうに向けて覗けてゴミ確認がしやすいのでお勧めですが、圧力タンク下の高さが必要です。

弊社のサンドコックはこんな感じに向こうが明るく見やすいです。
最後に
結局砂の出が悪い時はどこか(ほとんどがサンドコック)に何か物が詰まっています。
原因を見つけて取り除いてください。そして砂を良く乾燥させてフルイを掛けてください。
最も注意したいのは油の混入で最悪サンドタンク内部の脱脂洗浄も必要になります。タンク内部の洗浄にはサンドコックを外し砂を全て処分してから上口よりラッカーシンナー又は速乾性のブレーキパーツクリーナーを噴射し内部洗浄してエアーブロウし乾燥させます。ホース類もパーツクリーナーを片方から噴射して汚れを落とし最後エアーブロウして乾燥させます。
以上が自分自身での経験での事例でしたが、他に何か有りましたらお知らせいただければ幸いです。